こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
ファッションにおいて先入観が広がりすぎて、着こなしに誤解が生じているアイテムってありますよね。
その最たる例の1つが「ホワイトジーンズ」だと思うんです。
ホワイトジーンズは、「抵抗なく着こなしに取り入れられる人」と「誤解が原因で敬遠してしまう人」の2種類に分かれるアイテムだと感じます。
私は大好きなアイテムで、昔から自分のワードローブには欠かせないですし、1年を通してよく履いています。
目次
キザな印象という先入観を捨てるべき優秀なアイテム
何故ホワイトジーンズが敬遠されているのかを考えてみると、まず考えられるのが「キザなアイテム」といった誤解です。
キザっぽい雰囲気となってしまうのは「ホワイトジーンズそのものではなく、その他に合わせるアイテムに原因が多い」と思います。
特に、靴とベルトが印象を大きく変えてしまうため、それらアイテムの合わせ方に気を配ることが大切です。
「靴とベルトに白や黒を使わない」だけでもかなり取り入れやすくなります。
その他にも、コントラストがつきすぎて「ギラギラ感」が出ないようにしてあげるのも大事だと思うので、トップスに持ってくるアイテムはブラックは極力避けてあげると簡単かもしれませんね。
ポイントさえ押さえれば意外とコーディネートに合わせやすいんですよ。
オリーブ・カーキなどのトップスを合わせるとアースカラーの持つ粗野感を出過ぎないようにしてくれますし、オレンジなど鮮やかな色味のトップスを合わせてあげても浮いて見えることなく全身のバランスをうまくまとめてくれます。
ホワイトジーンズが持つこの力は、一般的に多くの方が履いていることの多いブラックジーンズでは置き換えがしにくいんですよね。(ブラックジーンズも違うアプローチならできますが)
そう考えるとホワイトジーンズは、ブルージーンズ・ブラックジーンズとはまた違う魅力の詰まった本当に優秀なアイテムです。
ホワイトジーンズは通年で使えるアイテム
敬遠される理由として他にも考えられるのが、「夏にのみ履くもの」といったイメージがついてしまっているのも原因ではないでしょうか。
しかし、全身がダークトーンに偏りがちな秋冬にも差し色としてホワイトは有効なので、実は1年を通して使えるアイテムです。
清潔感も出しやすく、大人の着こなしにピッタリなボトムスのため、積極的に取り入れるべきだと私は考えています。
もちろん、夏のコーディネートには爽やかさを活かした着こなしを表現しやすく、季節感ともマッチして素敵です。
気軽に洗濯できるのもメリット
その他にも「白は汚れが目立ちやすい」という考えもあり、それは事実だと思います。
ところが見方を変えてみると、ブルージーンズなどと違って色落ちを気にせず洗濯できるのもホワイトジーンズの良い点です。
だからこそ、私は日常的に履いて気兼ねなくガンガン洗濯しています。
多くの方が想像している以上に、ケア面についても使いやすいアイテムですので、気軽に着こなしに取り入れてみて欲しいですね。
ホワイトジーンズの着こなしで参考になる方
ホワイトジーンズといえば、スタイリストの大山旬さんが啓蒙活動を熱心にされていることもあってか、ここ数年は一般的にも徐々に着用する方が増えてきているように感じます。(以前、私のTwitterにブログの内容が良いとお褒めのコメントをいただいてビックリしました。インスタグラムにも「いいね!」をしていただいたこともあり、とても光栄です)
余談ですが、大山さんって面白い方なんですよね。
ファッション指南者の方って、セルフブランディングの一環として求心力を維持するためか「ファッションのことで分からないことはない、何でも知っている」といった感じのケースが多いと思うんですけれども、大山さんは「え?○○ですか?知らないです」と素直に認めてしまうのが実直な印象です。
それ以外にも、大抵のファッション指南者は間違った認識で指南をしてしまった場合、それを認めずに訂正など一切しないのが一般的に感じますが、「以前は○○と言っていましたが、今考えると間違っています」という趣旨の発言をサラッとしてしまうのも人柄が表れているようで好感を抱きます。
当たり前のことですけれども、どんな人間であれ間違えることはありますし、得意なジャンルとそうではないものとあるはずです。
指南をされている方の発言の中には、「誤解したまま知識が定着してしまったのかな」「あまりこのジャンルは得意じゃないんだろうな」と感じさせるものも少なくないように思えます。
「間違えていたら認めて謝る」と豪語されている方でも、実際にそうした行動に移せた指南者ってほとんど見かけませんよね。
そうした点で大山さんは、虚勢を張ることなく、等身大の人間像を忘れずにいる珍しいタイプの業界人だと私の目には映ります。
大山さんはホワイトジーンズの着こなしも素敵なので、参考になるのではないでしょうか。
もう一人、ホワイトジーンズの着こなしで非常に参考になる方といえば、BEAMSのクリエイティブディレクターである中村達也さんです。
正確にはホワイトジーンズだけではなくホワイトチノの着こなしも素晴らしいですし、中村さんは本当にお洒落な方で着こなし全般がとても参考になります。
ファッション業界の方の着こなしは、ファッションに詳しい人から見ると本当におしゃれに見えますけれども、実際のところ一般的には理解されないものも多いと思うんです。
私が中村さんに好感を抱くのは、そういった方たちが提案するコーディネートに対して「こうした着こなしが奇抜に感じたり、難しいと感じる方であれば、○○といった着こなしにしてみても良いですし、そもそも無視していただいても大丈夫です」と一般層に気を配った発言をされる人柄にあります。
業界内でも随一のファッションに対する造詣の深さをお持ちの人物でありながら、決してそれをひけらかすことなく、いつも穏やかに話されるのも私は大好きです。
ファッションで先入観を持つのは非常にもったいない
多くの方が想像している以上に便利なアイテムがホワイトジーンズです。
誤った先入観があるのは非常にもったいないことだと思います。
ファッション業界の方や、一般にもおしゃれな方の着こなしを見てみると、必ずと言っていいほどコーディネートに登場するアイテムがホワイトジーンズなので、ぜひ着こなしに取り入れてみて欲しいです。
そして、ホワイトジーンズに慣れてきたら次は「ホワイトチノ」にも積極的にチャレンジしてみて欲しいですね。
さらに大人っぽくコーディネートがまとまるため、洗練された大人の着こなしには欠かせないアイテムで、私もよく人に勧めています。
特に年齢が上がってきた方には大人な雰囲気とマッチしやすくおすすめです。(ちなみに、女性にもおすすめで非常に洗練されて素敵に見えます。つい最近もホワイトデニムまでしか履いたことのない女性に勧めて喜ばれました)
「意外と試してみたらとても良かった!」という発見があるのがファッションの面白さの1つにあると感じています。
やはりどんなアイテムでも「自分で試してみてから自分自身で考える」というのが重要だと私には思えてなりません。
ぜひ参考にしてみてくださいね!