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AUBERGE定番ジーンズPHIL MENPUをレビュー!501XXを現代シルエットで再現した名作デニム!【大人の名品・定番品 Vol.9】

2021年2月23日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

最近、「AUBERGE(オーベルジュ)」というファッションブランドが、洋服好きの間で注目されています。

AUBERGEは洋服好き・ヴィンテージマニアにおすすめのブランド!

オーベルジュのデザイナーである「小林 学」さんが、とにかくファッションに対しての情熱がスゴい方です。

特に「ヴィンテージ」と呼ばれる「古き良き時代のファッションアイテム」に関しての造詣が非常に深く、その豊富な知識量から生み出されるアイテムに、洋服好きは魅了されています。

オーベルジュは毎年テーマを決めて新作をリリースしているのですが、毎シーズン販売され続けている「定番アイテム」も存在しているんですよね。

その中でも、オーベルジュの傑作といえるような、ブランドが得意としているアイテムの1つである「ジーンズ」をご紹介します。

 

PHIL MENPU 定番5ポケットデニムジーンズ

私が愛用しているオーベルジュのジーンズは、ブランドが定番として展開している「PHIL MENPU(フィルメンプ)」です。

⇒AUBERGE / PHIL MENPU デニム ジーンズの販売サイトはこちら

いわゆる「5ポケットデニム」になります。

 

一見した感じでは、リーバイス501を模して作られた「なんの変哲もないジーンズ」といった印象。

だからこそ、「ファッションコーディネートで合わせやすい」というメリットがあるんですけれども、正直、私も最初にパッと見た時は、そこまで気に留めることのないアイテムでした。

 

しかし、実際に初めてフィルメンプを試着してみると、強烈な違和感が。

それは、悪い意味ではなく、「何故?どうして?」と私の足りない頭では、すぐに理解できないことがあったから。

つまり、これまで数多くジーンズを履いてきた経験から、想定していたこととの差がありすぎて、頭の整理が追いつかなかったからです。

後述する「ディテール的な見た目」と、「シルエット」が一致しないことに、はじめは戸惑いを覚えずにはいられなかったのが原因だと感じます。

これはヴィンテージジーンズを好きな人・詳しい人なら、履けば気持ちを分かってもらえるのではないでしょうか。

 

最初はあまり気に留めていなかったこのジーンズが、その魅力を理解した今では、私のワードローブには欠かせない存在となっています。

 

ディテールは「ヴィンテージリーバイス501」がベースとなっている

ベースとなっているディテールのデザインのほとんどは、デザイナーである小林さんが20歳の頃から愛用されている「リーバイス1947年製501XX(ダブルエックス)」が元となっています。

このヴィンテージリーバイス501の「縫製」を基本的に全てフィルメンプに踏襲して作られているのが、ディテール面での特徴です。

元々、小林さんはジーンズメーカーに勤められていた経歴もあるので、長い間デニムに関わってきた方ですし、そのノウハウから生み出されるものには間違いないものがあります。

 

バックポケットの「隠しカン止め」「隠しリベット」

ジーンズの背面は、非常にシンプルな印象。

バックポケットには、リーバイスでいうところの「アーキュエイトステッチ」みたいなデザインは一切ありません。

この「匿名感」が、主張の激しくないアイテムとして、コーディネートでの活かしやすさに繋がっていますね。

 

しかし、ただシンプルなだけでなく、作りは間違いなく「本物」です。

表から見ただけでは分からないんですけれども、ジーンズを裏返してみると、ヴィンテージ感あるディテールが。

バックポケット部分の「隠しカン止め」「隠しリベット」が確認できます。

 

トップボタン横の「V字ステッチ」

トップボタン横には「V字ステッチ」が。

これもヴィンテージ好きをニヤリとさせるディテールですね。

 

トップボタンもヴィンテージ感があって素敵です。

新品で購入した段階でも、まるで本当に使い込まれたかのようなユーズド感があります。

 

ウエスト内側の「下がチェーンステッチ、上がシングルステッチ」

ウエスト内側に注目してみると、「下がチェーンステッチ、上がシングルステッチ」です。

これもヴィンテージリーバイスのディテールですね。

 

リベットにまでヴィンテージ加工

使われているリベットは、「銅100%のコパーリベット」

そのまま使用すると、新品の10円玉のようになってしまうので、薬品を使って腐食させ、「ヴィンテージ感を出す加工」がされています。

リベットの頭を潰すような、「30年代以前のリベット打ち方」をしていますね。(2回打たないといけない方法です)

 

ダブルエックスでありながら、履きやすさを考慮して「ファスナー」を採用

フィルメンプの大きな特徴として、「単にヴィンテージリーバイス501のレプリカではない」という点が挙げられます。

その1つが、「ダブルエックスでありながら、履きやすさを考慮してファスナーを採用」していることです。

ダブルエックスの時代にファスナーはなく、全てボタンフライでしたからね。

 

使われているのは、「TALON(タロン)社製」のもの。

いわゆる「棒ジップ」ですね。

これは、デザイナーの小林さん愛用の「リーバイス505」をモチーフにしています。

 

「50年代のダブルエックス」の素材がモチーフ

素材についても、こだわり抜いて作られています。

「50年代のダブルエックス」の素材がモチーフです。

これは、岡山の「日本綿布(にほんめんぷ)」に生地織りを依頼されています。

 

さらに、生地のベースになっているのが、リーバイスの「BING CROSBY(ビング・クロスビー)ジャケット」です。

「一番ダブルエックスの色が濃くてカッコいい」と言われている「1947年」の時期の生地を糸まで解体し、それをコンピューターで解析しています。

その結果分かったことは、糸が「太くなったり、細くなったり」と、「自然なムラ」が起きているということでした。

当時は「ムラ糸」というのは存在しないので、それをそのまま再現できるようにフィルメンプに移植されています。

 

綿花は「ダブルエックス向き」と言われている、「アメリカのサンフォーキン産のコットン」を使用。

「試着した時に、シルエットが分かりやすくなるように」という小林さんの配慮から、若干「糊」は抜いており、色は「青みがたってきている」状態です。

ヴィンテージ感を強く出しすぎたものになると、黒々としたものが多いですが、リアルな色味になっています。

 

「マウンテンゴート」を使用したリアルなヴィンテージ感のある革タグ

501の革タグが、経年変化で「ビーフジャーキー状」になった雰囲気を出すために、牛をはじめ、色々な素材を小林さんが試した結果、「マウンテンゴート」がハードな雰囲気が出せたので採用。

これを1つ1つ、「手で裁断」してつけています。

なかなか雰囲気ある見た目ですよね。

ちなみに、見た目だけでなく、革タグのニオイを嗅いでみると、「ニオイまでヴィンテージっぽい」と思うのは私だけでしょうか。

 

シルエットは「現代的な洗練されたスリムシルエット」になっている

フィルメンプで私が最も驚いたのが、着用した時の「シルエット」です。

良い意味で「野暮ったいシルエット」が持ち味である501ベースのはずなのに、今の時代に合った「洗練されたイメージのスリムシルエット」になっています。

裾に向かって綺麗にテーパードしていますね。

ヴィンテージリーバイス501といえば、アウトシームが「耳付き」ということ。

フィルメンプもそれを踏襲して「耳付き」です。

耳付きなので、「脇線が地面に対してまっすぐ」ということですね。(ガニ股シルエットになるのが普通です)

小林さんの狙いとして、501の「太いガニ股の野暮ったいパンツ」というよりは、モッズが履いたような「66モデル」のシルエットにしたかったので、501ベースでありながら「極限まで細くするパターン」に変更しています。

それにより、ウエストまわりに「出てほしくないシワ」が発生することを防いでいるのが特徴です。

 

このことが、「単に501を細くしただけ」というのとは違う、「フィルメンプ独自の型紙」の凄さといえます。

熟練のパタンナーに、何度も何度も仮縫いをしてもらって完成した「体に沿ったシルエット」が、フィルメンプが唯一無二の存在であることを裏付ける証拠です。

 

要するに、「細身でありながら”耳”を使い、50年代のダブルエックスの素材を踏襲した生地」というのが、オーベルジュが生み出した名作ジーンズになります。

そして、「長く履けば履くほど、ヴィンテージジーンズの雰囲気が出るように」といったデザイナーの情熱が込められているのがフィルメンプです。

 

大人のジーンズとして、コーディネートで活躍する

本物志向でありながら、ところどころに現代的エッセンスを加えているジーンズなので、コーディネートで大活躍します。

 

そのままシャツなど1枚で合わせて。

夏の暑い時期には、ポロシャツ1枚でも素敵ですね。

デザインで主張が強くないため、匿名感があり、シンプルなコーディネートにも馴染みます。

 

カジュアルなアウターと合わせて。

男らしいスタイルの中にも、ラギッドすぎないジーンズの存在が、コーディネート全体のバランスに役立ちます。

 

ジャケットと合わせて。

ダブルエックスのディテールらしからぬスリムシルエットが、コーディネートの邪魔をしません。

 

このように、フィルメンプは幅広く大人の着こなしに合わせることができる「懐の深いアイテム」です。

まさに、「大人のジーンズ」といえるのではないでしょうか。

 

温故知新のジーンズ「PHIL MENPU」

数あるファッションアイテムの中で、「ジーンズ」は誰にも親しみがあるアイテムですよね。

ボトムスにおいて「基本アイテム」ともいえるような、ワードローブには欠かせない存在だと感じます。

そんなジーンズだからこそ、こだわりを持って、素敵に見えるアイテムを選びたいものです。

 

このフィルメンプというジーンズは、「ヴィンテージリーバイス501的なディテール」でありながら、「現代的なスリムシルエット」を兼ね備えるという、ある意味「これまで数多くある”ヴィンテージジーンズのインスパイア品”」に対する「新しい提案」に私の目には映りました。

通常、501を模して作られた「レプリカジーンズ」のイメージだと、「ディテールからシルエットに至るまで、オリジナルと似ている」ことが自然です。(このことは、「ヴィンテージが高くて買えないから、レプリカで代用しよう」といった、レプリカが流行した背景を考えると当然なのですが)

学生時代から色々なブランドのレプリカジーンズを履きまくっていた私のような人間にとっては、これまでの経験から、「ヴィンテージリーバイス501を模したジーンズは、こういう作りのもの」という、一種の思い込みをどうしても持ってしまいます。

 

ところが今の時代には、こんなにも素晴らしく、既成概念を覆すようなジーンズが存在しており、オーベルジュがいかに優れたブランドなのかと再認識する次第です。

古き良き時代のヴィンテージアイテムを、そのままレプリカとして作るのではなく、現代的な要素を加えることにより、大人の洋服として昇華させています。

「温故知新」といった言葉が本当によく似合うブランドが作り出す名作ジーンズを、多くの方に試してみてもらいたいです。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

⇒AUBERGE / PHIL MENPU デニム ジーンズの販売サイトはこちら

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