ファッション分析・考察

ファッションで「セールには行くな」は半分正解!?セールをうまく活用しよう!

2018年12月11日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

いよいよどこのセレクトショップでもセールが始まってきましたね。

私も会員先行セールで欲しかったアイテムを無事手に入れました。

セールは普段よりもお得に購入できる機会として人気がありますよね。

普段よりもたくさんの方が訪れて店内が人で多くなるのがセール時期です。

 

「セールには行くな」の理由とは?

ファッション指南者の多くの方は「おしゃれになりたいならセールには行くな」と主張していますが、はたして正しいのでしょうか?

このことについて、私も半分程度は正解だと考えています。

セール反対派の意見としては、

  • 値段が理由での買い物は冷静な判断が出来ていないからNG
  • ショップ店内が人で多いから落ち着いて見られない
  • そもそも本当に良いものならセールには残っていない
  • 買っても着用できる期間が短い

などが理由としてよく挙げられています。

 

誰にとって「セールは良品が残っていない」と言うのか?

値引き率によって冷静な判断が出来ないのは、私自身も今までに散々痛い目にあっていますし、店内のお客さんが多すぎて試着にも困るのも理解できます。

ですが「良いものはセールに残っていない」という主張は、「発言する人の見方や立場・価値観」によって変わってくるはずです。

 

一部のアイテムでは、早々に完売して在庫が無くなってしまうものも確かに存在します。(特に人気のブランドは多い傾向にありますよね)

毎年リリースされるアイテムを見ていると分かりますが、こうした早期完売アイテムは、「エッジが効いているもの・こだわりが詰まりすぎているもの」も少なくないです。

かなり高額なものにも多いので、「セールに良品は残らない」というのは、「ファッションにハマりすぎている一部の方たちの意見」だと感じてしまいます。

大人向けの使いやすいアイテムは、大抵の場合、一部のアイテム・カラー・サイズを除いて、長い期間販売されていますし、それらがセールに残ることも多々あるのが現状です。

特に「ファッションはセレオリで充分」という方は、セールにおいても選択肢は多いと思います。

 

業界のセール前倒しによって、シーズンの最中にアイテムが手に入る現状

そして、セール品だと「購入後に着用できる期間が短い」というのも、以前はそうだったのかもしれませんが、最近の各ショップ・ブランドのセールはかなり早いです。

昔に比べ、異常とも言えるほど「プレセール」を含めたセール時期が前倒しになってきているので、「まさにその時期に着たい服が、値引きされた金額で購入できる」のが実際のところです。

私自身、購入したばかりのアイテムが、すぐに大幅値引きされてしまった悲しい経験がたくさんあります。

そうした経験をすると、定価で購入するのを皆が慎重になってしまうのも仕方ありません。

 

この業界の歪さについて言及されている方も多く、ルミネ取締役会長の新井良亮さんもその一人です。

新井さんは「多くの企業が単年度決算にとらわれ、特に売上ばかりに固執している現状が挙げられる。本当に重視すべき指標は売上ではなく利益」といった趣旨の発言をされており、私は素晴らしい経営哲学だと感じます。

そんな新井さんの哲学のもと、ルミネはセール時期を毎年遅らせる努力をしています。

「売上に響いてしまうのではないか」と危惧されますが、実際はそんなことはなく、事実、ルミネの営業利益は前同をクリアしています。

これは厳しい業界内で称賛されることであり、新井さんの存在感が特別な輝きを放っています。

 

顧客としてセールとうまく付き合うのが賢い選択

とはいえ、業界の行く末も大事なことですけれども、セールというものがある以上、それを活用しないのはもったいないですよね。

同じアイテムを2種類の価格で販売していたら、誰だって安い価格で購入したいはずです。

よほどのお金持ちでない限り、「ファッションに充てられる資金は限られる」わけですから、それは至極当然の考えと言えます。(何でも買えないからこそ、「どのアイテムをいつ購入するか」悩む楽しみがあるという見方もできます)

 

秋冬アイテムがリリースされた段階で、真冬にしか使わないウールコートやダウンジャケットをセールまで残ると予想できるのに、「良いものは先物買い」というような言葉を真に受けて慌てて定価で購入するのは考えものです。

多くのファッション指南者の方は、そういった「先物買い」みたいな手段をよく取り、そのこと自体があたかも「ファッション上級者」だと言わんばかりに積極的に自身で発信しています。

しかし、彼らはそれが仕事の部分でもありますし、一般人にも無理に適応する必要があるのでしょうか?

間違いなく、彼ら業界人はそんなことを率先して言ってきてはくれないはずです。

それが自身の商売に直結するでしょうから。

 

一年中、新しいアイテムを勧めて、それを購入してもらう必要がある彼らは、常に本音とのジレンマがあって当然ですよね。

我々顧客側はセールに振り回されることなく、うまく付き合っていくほうが賢いわけで、そのためには定期的に自身の買い物の仕方を見直す必要があると感じます。

 

セールで失敗しないために

「セールとのうまい付き合い方」を考えた場合、いくつかの条件があります。

 

ルール1:「下見・事前調査」は必須

まず、セールの鉄則は「いきなりセールには行かない」ことですね。

やはり、通常時に欲しいと思わなかったものでも、「値段が理由」で欲しくなる誘惑に駆られますし。

 

ですが、そんな理由で購入したアイテムって、結局着用しないんですよね。

冷静に考えれば、「本当に欲しいもの」なら普段から定価でも欲しかったはずです。

それを見極めるためには、「セールが始まっていない普段からショップに行き、値段とは切り離したアイテム本来の価値を知る」必要があります。

そこで「これは欲しい!購入しよう!」と思ったアイテムだけを購入する。

シンプルなようですけれども、これができなくて皆苦労します。

 

ルール2:値下げ率は見ない

下調べしていたとしても、まだまだ油断はできません。

相当意志が堅い方でない限り、「プライスダウンのタグの魔法は強力」だからです。

 

最初は魅力的に見えなかったアイテムも、値札を見た瞬間、「○○%OFF」という文字によって、急に良いものに見えてきてしまう経験、誰にだってあると思います。

これを防ぐためにも、「アイテムそのものを見て、素敵に思えない」ものは最初から除外すべきです。

セール時期に、値札をひたすらひっくり返して価格をチェックしている方がいますが、「本来の目的は何か?」を考えるとナンセンスです。

どんなに値下げ幅が大きく、お得に見えるものであっても、それがその人にとって「素敵に見せるアイテム」でなければ、全く意味がないですよね。

 

ルール3:「ルール1・2」を忘れないこと

ある意味、最も重要なのが、「これらのルールを守ること」です。

私を含め、意志の弱い人間は、様々な理由をつけて例外を作ろうとしてしまいます。

「これは○○だから特別」「これは○○だし例外」といった「ルールを除外する理由」を探してしまいがちですが、そうした結果は、誰もが知る通りです。

「本当に欲しい・必要なアイテム」だけを購入して、あとは次のシーズンの購入資金に取っておいたほうが健全ですね。

 

セールで狙うべきもの

これまでのことを踏まえた上で、セールでぜひ買いたいものは何でしょうか?

以下のものは、セールで購入するのはとても賢い買い物だと言えます。

 

ベーシックな定番品

「シンプルで使いやすいベーシックな定番品」は、積極的にセールで狙いたいところです。

普通の大人向けのアイテムは、どれも着回しのきくものですし、「翌年には着用できない」なんてことはないので、セールで購入するのも全く問題ありません。

その中でも「上質なアイテム」は価値があるため、優先して購入すべきです。

 

しかし、これは「普段から、そのショップやブランドを知っておかないと実現できない」ことでもあります。

毎年日常的に、ショップでアイテムをよく観察していれば実現できますが、それは誰でもできるわけではないと思います。

そもそも、そんな時間が取れない方も多いはず。

 

「シンプルで使いやすいベーシックな定番品」を買うには、「店員さんの力」を借りるのが近道です。

ショップによっては、売上ばかりを考える店員さんもいるかもしれませんけれども、彼らはプロですので、そのショップのアイテムを1番知っているのは彼らになります。

セール時期に行くと、違う思惑が入ってしまう可能性が高いので、ぜひ「セールが始まる前の通常時」にショップに行ってアドバイスを求めてみてください。

通常時であれば、親切に知恵を貸してくれる店員さんは多いので。

 

ちなみに、そもそもの前提と異なりますが、セールにかからない「定番品」もショップには存在します。

そういったアイテムこそ、本来は最優先で購入すべきものが多いため、私自身セール除外品をまず1番にチェックして購入するようにしています。

「セールにかからない、おすすめの定番アイテム特集」というのも今後改めてご紹介できればと考えています。

 

挑戦したいトレンドもの

矛盾するようですが、実は「トレンドもの」もセールで狙うのが効果的なものの1つです。

普段なら挑戦できない「定価では勇気が出ないトレンドアイテム」も、セールであればもっと気軽にチャレンジできます。

 

試してみたいトレンドも、リーズナブルな若者ブランドのものを試すくらいなら、大人向けのセール品を購入して試してみるほうが、遥かに難易度は低いのではないでしょうか。

実際に私もトレンドものを試す時は、セールでチャレンジしてみることも多いです。(トレンドものはセールに残りやすいですしね)

ただし、あくまで「その場で決める」のではなく、「予め目星をつけて購入を決めていたもの」だけに絞ることが重要だと感じます。

 

単価が高いもの・インポートもの

「普段なら手が届かないもの」もセールの活用にはもってこいです。

憧れのアイテムがあって、通常時は手が届かない高額なものでも、セールでは定価の高さゆえ、値引き額も大きいですね。

「チャレンジする敷居を下げてくれるのがセールの存在」だと私は考えているので、そうしたアイテムは積極的にセールで購入するようにしています。

「ファッション上級者に支持される一部の高額商品」以外は、セールで残るケースも多いため、ぜひチェックしたいところです。

 

一度完売後に追加生産されたもの

人気で完売したアイテムで、「メーカーが追加生産する」ことがありますよね?

これまで私が見てきた感じだと、そういった場合は、たいていセールまで残っています。

特に「前年が大人気だったため、翌年大量に生産されたアイテム」はセール当初だけでなく、さらに値引き額が大きくなる「モアセール」にまで残っていることが多いです。(高額になりがちなアウターは特に多い気がします)

店頭やネットの在庫を見ていて「再入荷」された場合には、頭の片隅に置いておくと、お得に買えるチャンスかもしれません。

 

店員さんのおすすめ品

「ショップに置いてあるアイテムについて1番詳しい店員さん」だからこそ知っている、おすすめ品があります。

それについては直接尋ねるしかないので、積極的に質問してみてください。

普段彼らは「押し売り」にならないように、聞かれない限りは話してきてくれない場合も多いです。

彼らの持つ知識は、やはりプロらしく深いので、「何故そのアイテムがおすすめなのか・コーディネートへの取り入れ方」などを教えてもらいましょう。

 

「人や周りの環境」によってでしか、自身の新しい価値観は発掘できませんが、それはファッションにおいても同様だと私は考えているため、ここが一番重要視しているところかもしれません。

例えば、ある人が「柄パンツ」に苦手意識を持っていたとして、そのままの価値観だと、「無地のボトムス」しか手にしないでしょう。

そうすると必然的に、その人は「ある一定の範囲の狭さ」でしかコーディネートの幅は生まれないわけです。

 

「そんなの大したことない」と感じる方もいるかもしれませんが、無自覚なだけで、これは潜在的には危険なことです。

誰もが無意識に「”自分は平均よりはマシなほうだ”と思い込みやすい」ということが、人間心理の研究によって明らかになっています。

ですが、当然のことながら、そんなことはありえません。

人が複数人存在している段階で「皆が平均以上」なんてことは起こりえないため、ファッションにおいても、「平均以下」の人が残念ながら生まれてしまいます。

 

人間はファッションを「社会性の一部」と捉えている以上、ファッションで損をすることは可能な限り避けたいですよね。

そのためにも、いつまでも独りよがりな価値観のままでは、もしかしたら気がついていないだけで、年齢や時代感とはズレたものになっている可能性があります。

それは「清潔感を損なっている」と言い換えられる場合もあるため、危険なんですよね。

 

そこで、重要なのが「人に意見を求める」ということです。

今の世の中、様々なECサイトがありますが、ショップに店員さんがわざわざいるのは、「レジ打ち」のためではなく、「新しい価値観を提供してくれる存在」なのだと私は考えています。

 

「丁寧に買い物をする」ことこそが根底になければならない

うまく活用すれば、欲しかったアイテムをお得に手に入れられる機会であるのがセールです。

「セールに行くな」は、確かに何も意識していない「ファッションに不慣れな方」には分かりやすいアドバイスなのかもしれません。

しかしながら、「セールを恐れて全く利用しない」のももったいないことです。

 

値段にばかりフォーカスするのではなく、「服を買う・服を着る」ということに対して、丁寧に行わなければならないことを私達は忘れてはいけないのだと思います。

やはりセールは初動が肝心ですので、間違っても「セールの終わり時期」にショップに行って「残り物の中から選ぶ」というのは避けましょう。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

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