こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
冬のファッションでアウターは重要ですよね。
コーディネート全体に占める割合が大きいし、他のアイテムと比較して高価になりがちなので、多くの方がアウターに力を入れます。
大人のメンズファッションにはどういったアウターが使いやすく、そして洗練された印象を与えるのでしょうか?
目次
アウターに求めるものは場合によって異なる
冬のアウターといえば、ウールコートやダウンジャケットなどは持っている方が多いですよね。
ですが、これらのアイテムも万能ではありません。
コートには、「あまりカッチリさせたくない・丈が長くないものを使いたい・座る時に気を遣う・もっと気軽に羽織れるものが良い」という場合もあるでしょう。
またダウンにも、「ボリュームを出したくない・そこまで防寒性が欲しいわけではない・中に着込んでも着ぶくれしないものが良い・カジュアル感弱めのものを着たい」という場合もあるかもしれません。
つまり当たり前のことですが、どんなアイテムもコーディネートによっては一長一短です。
特にダウンに関しては顕著に感じ、使われるシーンによっては、他のアイテムが良いと思われる場面もかなりあります。
しかし、冬の間はずっとダウンばかり着ている方もかなり多く見かけますよね?人によっては秋口くらいから着ていて、春まで着続けている方もいます。
これでは当然、季節感が出ないのも仕方ありません。
ファッションにおいて季節感というのは、洗練された印象を与えるために意識すべきことの1つです。
ここを意識しておかないと社会性がないとも見られ、また、清潔感も失われやすいので、ファッションで損をしてしまう結果となります。
逆を言えば、季節感を細部にまで意識しておくと、変わったアイテムを使わなくても周りの人との差別化ができるため、生地感などのディテールにまで気を配るのは重要です。
全てのコーディネートをダウン1着で対応しようとするのは無理があります。
暖房が効いている場所に着ていってしまうと暑くなってしまいますし、冬でも日によっては暖かい時もありますよね。
もしかすると、そういった方は「冬のアウターはダウン」といった思い込みがあるのかもしれませんね。
もちろん、これはダウンだけではなく、コートについても同様です。
「どんなアイテムでもTPOによって求めるものは異なる」ということを理解しておくことが大切です。
「おしゃれになることを約束された印籠」のようなアイテムなんてこの世に存在しません。
けれども、そんな風な扱われかたをしている雑誌やネットの記事も見受けられます。
「これさえあればOK」なのではなく、「これがあると対応できるコーディネートが増え、幅が広がる」を念頭に置いたアイテム選びを心がけたいですね。
大人におすすめのアウターはキルティングジャケット
コートやダウンにはない使いやすさを求めた場合、大人におすすめのアウターは「キルティングジャケット」です。
アウターとしてちょうどいいことが多いんですよね。
- 丈が短すぎず長すぎない、取り回しのしやすさ
- 寒すぎず暑すぎない、そこそこの防寒性
- カッチリすぎずカジュアルすぎない、対応できるシーンの多さ
- スーツの上から着ることができるようなもので、中に着込んでも着ぶくれしにくい
このように、コートやダウンでは実現できない特徴があり、様々な面から見て適度なバランスを持ったアイテムです。
そのため、キルティングウェアはスーツスタイルに着用するイメージが強いかもしれませんが、私はカジュアル使いもよくします。
他のアイテムに比べると持っている方が意外と少ないので、差別化をしやすいのもポイントですね。
キルティングジャケットの着こなし方
どんなコーディネートに合うかについては、あまり考えすぎなくても良いと思います。
ジーンズに合わせてもいいですし、トラウザーズに合わせてもいい懐の深さがあるので使いやすいです。
1点だけ注意してほしいことは、「マフラーとの合わせ方」ですね。
キルティングジャケットを着たあとでマフラーを巻くのではなく、マフラーを巻いたあとに羽織ったほうが見た目もよくなりますし、防寒性も上がるためおすすめの着こなし方です。
その際、キルティングジャケットの一番上のボタンまで締めてしまうのではなく、一番上のボタンは開けて羽織ってみるのが素敵だと感じます。
キルティングジャケットの選び方
キルティングジャケットにもいくつか種類があり、選び方に迷うところです。
それぞれの項目毎に、選び方のポイントをご紹介します。
生地
表生地は、大きく分けてナイロンかウールが使われていることが多いです。
どちらを選ぶかについて正解はありませんが、選び方の基準はあります。
暖かさは一般的に、ナイロンよりウールのほうが暖かいです。
そして見た目は、ナイロンだとカジュアル感が強くなり、ウールだとよりきれいめな感じになります。
耐久性についても違いがあります。
ナイロンのほうが耐久性が高いと言われていますけれども、あまり気にしなくてもいいのではないでしょうか。
裏生地は、ほとんどのモデルでポリエステルが使われていることが多いですね。
中わた
キルティングジャケットに詰められている素材は、大別するとポリエステルかダウン(フェザーとの混合の場合もあります)の2種類です。
もちろん防寒性はポリエステルよりダウンのほうが上なので、使うシーンによって選び方が異なってきます。
よほど寒がりな方であれば別ですが、ダウンジャケットとの使い分けを考えるとポリエステルのほうがおすすめです。
ポケット
意外と重要なのがポケットです。
モデルによってパッチポケットのものとスラントポケットのものに分かれます。
見た目はパッチポケットだとカジュアル感が増しますし、スラントポケットだときれいめな感じになります。
これについても好みが分かれますが、個人的にはスラントポケットが好きです。
見た感じの印象以外にも、スラントポケットのほうがポケットに手を入れやすいので、冬場の寒さ対策を考慮するとこちらのほうがいいかもしれません。
逆に、カジュアル使いを重視した場合だと、パッチポケットのほうがリラックスした雰囲気と合っていいですね。
着丈
着丈は、スーツのジャケットが隠れるくらいの長さのミドル丈か、膝くらいまでの長さのロング丈の2種類があります。
私のおすすめはミドル丈です。
ワードローブにある他のコートとの使い分けを考えると、ロング丈よりミドル丈のほうが使い勝手が良いですし、取り回しのしやすさも上です。
フード
それ以外のディテールも色々あり、全てご紹介はできないですけれども、あえて1つだけ取り上げるならフードの有無です。
無くても全然問題ありませんが、フードがあるとよりカジュアルな印象を与えるので、カジュアルシーンではフード付きのアイテムのほうがコーディネートに馴染みやすいです。
コートにフードが付いている「フーデッドコート」と呼ばれるアイテムはウィメンズアイテムには多くありますよね。
メンズにも最近取り入れているブランドが多く、カジュアル使いしやすいのでぜひ探してみてほしいです。
キルティングジャケットには多くのブランドがビジネスシーンでの使用を考え、フードの取り外しができるモデルを作っているので、そうしたアイテムを選ぶのもおすすめです。
私自身それを考慮し、フードが取り外せるモデルを所有しています。
大人のメンズファッションに相性がいいアウター
アウターにも様々な種類のアイテムがありますが、洗練された印象を与えるキルティングジャケットは大人のメンズファッションに相性が良くておすすめです。
着用している人がそこまで多くないのも、周りの人との差別化に繋がりやすいですね。
秋冬のファッションに有用性の高いアイテムですので、まだ着たことがない方は一度試してみてほしいです。
次回は、大人におすすめの具体的なキルティングジャケットのブランドについてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね!