こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
3月になってショップでは春物が出揃ってきましたね。
最近は冬のファッションに飽きてきたので、また新鮮な気持ちで新作アイテムチェックができて楽しいです。
今回は、様々なショップを巡って見てきた新作の中から、最もおすすめの春ニットをご紹介します。
ミディアムゲージ クルーネック ニット
ユナイテッドアローズのミディアムゲージ クルーネック ニットです。
このニットかなり使えて良いです!パッと見てすぐに分かるクオリティの高さが印象的な一枚になっています。
公式サイトを含め、どこにもそんな記載がありませんが、実はこのニットの製造はBATONER(バトナー)で有名な「奥山メリヤス」が担当しています。
このことは大々的にアピールしたほうがいいだろうに、今季も相変わらずアローズは独特の販売戦略です。
アローズと奥山メリヤスの関係性について、詳細をまだご存知ない方はこちらの記事をご覧ください。
珍しく春生地を使ったアイテム
このニット、見た時は非常に驚きました。
というのも、これまで毎年のように奥山メリヤスはアローズにオリジナルのニットを提供してきました。
しかしどれも秋冬の生地を使ったものばかりで、私の知る限りでは、春向けの生地を使ったものはこれまでに作られたことはありません。
だからこそ、春生地のニットをリリースしてきたのは、個人的にはとても意外性がありました。
秋冬のウールとは違って春らしいコットンを使用しており、軽快さと上質さを感じ取ることのできる仕上がりです。
着心地も含め素晴らしい出来栄えだと、実際に着用してみるとより分かります。
以前の記事内でも触れたことですが、珍しいニットだと翌年以降は企画されない可能性もあるため、後悔したくないのであれば今年手に入れておいたほうが安心です。(もちろん不必要なのに買うのは反対ですが)
同じニットでも素材をウールからコットンに変えるだけで印象はだいぶ変化します。
洗練された大人のファッションにとって「季節感を取り入れた素材選び」というのは非常に重要となるので、細かいディテールにもぜひこだわってみてください。
色展開
色展開は3色です。
特におすすめは絶妙な色味のベージュなんですけれども、ダークグレーも定番的で使いやすいと思います。
ワインレッドは嫌味のない落ち着いた色味なので、決して浮いてしまうことなく使えます。
こういった色は差別化をしやすいので、うまく取り入れてあげると周りとの違いを気づいてもらいやすいですね。
トレンドを反映した作り
シルエットはタイトすぎず、かといってブカブカにならない、程よいゆとりのあるものになっています。
シルエットのバランス感が良く1枚で着用しても成立しますし、中にシャツをインしたコーディネートも楽しめます。
適度なボリューム感のため、まだまだ寒さの残る今ぐらいの時期にはジャケットなどのアウターとのレイヤードも可能です。
私はボトムスには程よく色落ちしたデニムを合わせて、春らしい軽快さを出したコーディネートにする予定です。
足元は、もちろんスニーカーでもいいでしょうし、ローファーを合わせてあげるのもこなれ感が出て素敵ですね。
上質なニットで春のファッションを楽しもう
個人的には同じ「奥山メリヤス」製でも、今季のバトナーのものよりもさらに普通の大人にとって使いやすいアイテムに仕上がっていると感じます。
その点、さすがアローズの感性によるオーダーがもたらした結果だと言えます。
ちなみに、このようなゆとりを持ったニットの傾向というのは、今年に限らず今後もしばらく続いていくはずです。
そのため、以前のようなタイトなものがいきなりまた主流に来ることは当面考えられないため、来年以降も全く問題なく着用できるので安心してください。
そして、まだ店頭には出ていない夏物も一部実物を見させてもらいましたが、今年もなかなか良いものがこれから出てきます!
特にこれは絶対に紹介したいというものもありましたので、また改めてご紹介させていただきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね!