こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
暑い夏には涼しいファッションをしたいですよね。
やはり夏と言えば「リネンシャツ」が大人の定番アイテムです。
リネン(麻)素材が涼しくて、夏らしい季節感を演出してくれます。
今回は、大人はどういったリネンシャツを選べば良いのか、また、リネンシャツで洗練された印象を与える着こなしはどうすれば良いのかご紹介します。
目次
リネンシャツの襟型は「こなれ感」があるものが良い
リネンシャツを選ぶ際に注目してもらいたいのが「襟型」です。
人の顔の近くに襟はあるため、襟型が印象に与える影響は大きくなります。
私のおすすめは「ボタンダウン・カッタウェイ・ホリゾンタル」です。
ボタンダウンはカジュアル感があってリラックスした雰囲気が出ますし、カッタウェイ・ホリゾンタルは襟の開き方が綺麗で素敵だと思います。
どれも「こなれ感」があって、大人の休日ファッションにピッタリです。
リネンシャツの色・柄選び
リネンシャツにも様々な色・柄があります。
大人はどういったものを選ぶと使いやすいのでしょう?
いくつかおすすめの色・柄があるのでご紹介します。
ホワイトのリネンシャツは「清潔感」を失わないアイテム選びが重要
リネンシャツで最も定番的な色として紹介されることが多いのが「ホワイト」です。
よく着こなし指南にも「まずは定番のホワイトを揃えましょう」と紹介されています。
しかし、私は「最もアイテム選びを慎重に行うべきリネンシャツ」だと考えています。
というのも、白シャツ特有の「透け感」が出てしまうことが多いからです。
この「透け感」は、コットン(綿)素材の白シャツ・白Tシャツでも同じことが言えるんですけど、リネン素材の場合はさらに悪目立ちやすいため要注意なんですよね。
特に、イタリア的ファッションが好きな方に多く見られる「素肌に直接リネンシャツを着用する着こなし」は肌が透けすぎて「清潔感」を受けにくいと思います。
見た目で「整っている」と感じさせるのが清潔感なので、これではなかなか良い印象を与えるのは難しいです。
着ている本人は伊達男を演出しているつもりなのかもしれませんが、これは男女ともに共感を得られにくいファッションではないでしょうか。
実際に、夏のファッションで嫌いな着こなしとして例に挙げられることも多いと感じますし。
それだけ、「ホワイトリネンでスケスケ」というのは洗練された印象を与えるのは難しいんですよね。
ショップの店員さんなどもそのことは重々承知しているので、よく「ガーゼ感」といった表現をしています。
ホワイトリネンでガーゼのように透け感があるとかなり着こなしが難しいということです。
だからこそ、定番のホワイトリネンシャツを着用する時のポイントは「リネンシャツ1枚で着用しない」というのがポイントだと思います。
ホワイトリネンシャツを着る時は、必ずインナーにタンクトップやTシャツなどを着用すると良いですね。(肌の透け感が少ないベージュのインナーが良いと思います)
もしくは、最初から「リネンシャツはホワイト以外の色に逃げる」というのもアリだと私は考えています。
大定番のネイビーリネンシャツは「色のトーン」に注意
リネンシャツでホワイトに並んで定番的な色が「ネイビー」です。
ホワイトのような「透け感」をあまり気にしなくても大丈夫ですし、幅広い色に合わせることができます。
そのため、リネンシャツをまだ試したことのない方にとっても最初の1枚としておすすめです。
ただし、コーディネートが簡単なネイビーを探すのであれば、色味には気を配ったほうが良いと思います。
ダークネイビーのような「ブラックに近いネイビー」だと少し重たく見えるかもしれないため、青みが強く出ている「ブルーに近いネイビー」が使いやすいですね。(ダークネイビーみたいな色も違った魅力があって素敵ですけどね)
色味自体も爽やかで夏らしい季節感を出せますし、コーディネートにも合わせやすいのでおすすめです。
ホワイトジーンズなどと合わせると非常に爽やかに見えます。
こうした使いやすいネイビートーンのリネンシャツは、毎年夏にセレクトショップなどに置いているので探しやすいのではないでしょうか。(私は色味・生地感にこだわりすぎて結局オーダーメイドになってしまいました)
ネイビーリネンシャツを選ぶ時は、ぜひ「色のトーン」に注意してみてください。より一層素敵なアイテムが選べると思います。
差別化しやすく使いやすい!「ストライプ柄」のリネンシャツ
私が特に好きなのが「ストライプ柄」のリネンシャツです。
ストライプが夏っぽさを表現しやすいですし、着こなしで差別化もしやすいため非常に使いやすいんですよね。
ストライプの配色については、「ホワイト・ネイビー」が最も定番ですね。
もちろんそれでも充分素敵なんですけれども、私が好きなのは「ホワイト・ブラック」の配色です。
「夏にブラック!?」といったイメージで敬遠されている方も多いかもしれませんが、定番のネイビー・ホワイトよりもさらに大人っぽい配色で洗練された印象を与えやすくなります。
あまり人と被らないというのもポイントですね。
単色だと重たく見えがちなブラックも、ホワイトとのストライプであることによって緩和されて意外と使いやすいんですよ。
ブラックストライプはブラックがあまり濃すぎるものよりも、「グレーに近いブラック」が使いやすいと感じます。(私は理想のバランスがあったので、こちらもオーダーメイドしました)
ストライプのリネンシャツであることによって、幅広いアイテムとのバランスを取ってくれるんですよね。
ネイビーのショートパンツと合わせてみると、リラックス感が非常にありながら大人っぽい洗練されたコーディネートになります。(ショートパンツの場合の足元はスニーカーよりもスエードローファーを持ってくるのが素敵だと思います)
ストライプの太さ・幅に関しては「細めが使いやすい」「太めがカジュアル感があって良い」など色々な意見がありますね。
私は「太さ・幅などの単体の要素のみで決めるべきではない」と考えています。
細めだろうと太めだろうと、「色温度・彩度・濃度」によって印象は全く異なってくるからです。
ぜひ色々なストライプ柄を試していただいて、自分が最も素敵に見える柄を探してみて欲しいですね。
あまり着ている人は少ないが意外と使いやすい「ブラウン」のリネンシャツ
最後におすすめする色は、夏に着ている人が少ない「ブラウン」です。
「秋冬の色」といったイメージがブラウンにはあると思うんですが、リネンなら夏でも意外と使いやすくて便利に感じます。
ブラウンも大人っぽく落ち着いた色味でありながら差別化にはもってこいの色なので、着こなしを洗練させたい方にはおすすめです。
私は個人的には「グレーに近いブラウン」が好きで重宝していますね。
ブルージーンズ・ホワイトジーンズ、またはネイビートラウザーズとの相性抜群でおすすめです。
さらに、少し難易度の高い着こなしになりますが、個人的にはボトムスにもブラウンのリネンパンツを持ってくる着こなし方も好みでよくしています。
この場合は全身がアースカラーで土臭くなりすぎないように、足元にはホワイトシューズを持ってきて明るさを出してあげるのが良いですね。
ブラウンも一度着てみると独特の魅力があってハマります。
多くの方が想像している以上に素敵で使いやすい色なので、ぜひブラウンにも挑戦してみて欲しいです。
リネンシャツは「適当に着る」のが格好良い
普通のシャツであればあまりにもシワが目立ち過ぎないようにアイロンがけを行うこともありますよね。
だけど、リネンシャツの魅力は「シワ感」にあると言っても過言ではありません。
リネンのシワ感がリラックス感を演出してくれるので、神経質になってアイロンがけを行う必要は無いです。
洗濯時にリネンシャツを「わざわざ絞ってシワをつける」といった手間をかける人も中にはいます。
そこで、リネンらしさを活かすためにも、「洗いざらしを適当に着る」くらいが格好良いと思います。
リネンシャツの着崩し方の秘訣は「ボタンの外し方」
リネンシャツを着こなす時のちょっとしたポイントとしておすすめなのが「シャツを第二ボタンくらいまで外して着崩しリラックス感を出す」ことです。
とはいえ、シャツのフロントボタンを大きく開けるのに抵抗がある方も多いと思います。
「シャツは第一ボタンまでしか外してはいけない」といった指南をされている方も多いですね。
私も昔はそうした考えを持っていて、第一ボタンまでしか外すことはしませんでした。
ですが、大人のリラックス感を出すのには非常に有効な着崩し方です。
これに気づいてからは積極的に取り入れるようになりました。(カジュアルにおいてはです。ビジネスシーンで第二ボタン以下を外すのは今でもNGだと考えています)
もっとも、第二ボタンよりももっと外して大きく露出させる着こなしは難しいとも認識しているのですが。
日本人は全体的に「お堅い着こなし」にしか馴染みがないため、「着崩す」ということが苦手ですよね。
したがって、シャツの着崩し方も「第一ボタンを外す」「袖まくり」くらいしか知られていませんし、普及していません。
同じアイテムでも着崩し方1つで着こなしは大きく変わります。
コーディネートを洗練させる・ファッションの幅を広げるためにも、シャツのフロントボタンを外して着崩すことも良ければ試してみてください。
素敵なリネンシャツで夏の季節感を演出しよう!
最近の日本の夏はとても暑いので、リネンシャツは涼しく快適で頼りになるアイテムです。
どうせなら、なんとなく着るのではなく、アイテム選びや着こなし方に気を配るとより一層素敵に見えると思います。
洗練された大人は、細部にまで気を配ったアイテム選び・着こなしを行うことが重要です。
ぜひ参考にしてみてくださいね!