こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
前回、大人のジャケットの基本アイテムである定番のニットジャケットを紹介しました。
私の考える大人のジャケット基本アイテムはもう1つあるので、今回はそちらをご紹介します。
目次
定番を揃えたあとはどうする?
定番のニットジャケットを手に入れたあとに何を揃えるかですが、これも様々な意見があります。
持っていない色のテーラードを買い足す派の方もいますが、正直印象としてはあまり変わらないですし、結局は気に入ったほうしか使わなくなるためキャラの違うアイテムを取り入れたほうがいいです。
さらに付け加えると、よくあるファッション指南本は無地ばかりを推奨しているので戸惑う方もいるかもしれませんが、全身無地よりも1つ柄が入るだけでコーディネートは格段に簡単になります。(これはカジュアルに限らずスーツスタイルでも同じです)
なので、もし2着目以降のテーラードジャケットを買うのであれば、色違いではなくチェック等の柄を取り入れたものか、デニム等の素材を変えたもののほうが重宝するのでそちらを検討してみてください。
大人の休日ファッションには意外と相性がいいサファリジャケット
私がワードローブに欠かせないアイテムとして「サファリジャケット」があります。
サファリジャケットと言えば、ファッションデザイナーのイヴ・サンローランが愛したアイテムとしても有名です。
元々は、アフリカで狩猟を行うために作られたジャケットなのですけれども、大人の休日ファッションにはとても相性がいいのでおすすめです。
ミリタリージャケットはトレンドにもなっており使っている方が多いですが、サファリジャケットは実は非常に優秀なアイテムなのにも関わらず一般的に馴染みが薄いためか、持っている方が少ないので差別化もしやすいです。
そんなサファリジャケットですが、カジュアルシーンで使う際に気をつけるべきポイントがいくつかあります。
はじめに特性を理解しておこう
上述した通り、元々の背景を持ったアイテムのため、良い意味で粗野感があるのが特性なのですが、それが強く出過ぎると難易度が高いものになってしまいます。
この粗野感は、うまく使うことによって大人の休日ファッションには欠かせない非常に強い武器になりますので、これがいかに出過ぎないよう抑えたバランスにするかが全体を通して共通のテーマとなります。
前回紹介したテーラードニットジャケットはビジネス感を抑えるとカジュアルシーンでは使いやすくなるものでした。
それと同様のパターンだと考えてもらうとイメージしやすいのではないでしょうか?
このバランス感を理解した上でアイテム選びを行うと、コーディネートの完成度を高めてくれる特性としてうまく使いこなせるので、ぜひ意識しておいてください。
デザインはクラシックすぎないものを選ぶ
デザインがクラシックなタイプのサファリジャケットだとウエスト部分にベルトがあることがほとんどです。
女性のファッションにはこのベルトも良いアクセントになってとても素敵なのですが、男性のファッションには少し難易度が高いです。
そのためベルトを外して使うか、またはそもそもベルトがないサファリジャケットを選んでみてください。
いずれにしても、昔ながらのクラシックなタイプのものより、今の時代感を反映したモダンなタイプのもののほうが使いやすいのでおすすめです。
シャツジャケットは再現しやすいアイテム
サファリジャケットにも非常に多くのタイプがあります。
クラシックなものから上で述べたようなポイントを抑えたものまで多岐にわたります。
私が特に使いやすくて良いとおすすめできるのは、シャツ生地で作られたものであるサファリシャツジャケットです。
使いにくい難しいディテールを省いているものが多く、サファリのエッセンスは残しつつも粗野感が薄まった便利なアイテムが多いです。
着ているだけで雰囲気が出せますし、どんな方にも似合いやすいアイテムなので再現性が高いです。
サファリジャケットに慣れていない方にこそ、シャツジャケットはその魅力を体感しやすく敷居が低いので試してもらいたいです。
着こなし方
町を歩いている人を見ていて感じるのは、シャツジャケットというものを使いこなしている方が少ない印象を受けます。
これまで色んな方にファッションについて相談を受けた際、そもそもシャツジャケット自体を買ったことがないという意見も思いのほか多いです。
実は、着こなしで魅せ方が大きく変化するのもシャツジャケットの面白いところです。
普通のシャツだと前ボタンを閉じて着ることが多いと思います。
もちろんその様に着ても全然問題ありませんが、前ボタンを開けて着ると「こなれ感」も出て印象が変わるのがこのアイテムの魅力の1つです。
その他にもシャツジャケットらしく袖まくりして着てみても更に雰囲気が変わるので、その時のコーディネートやその場の雰囲気で変化をつけてみるとより楽しめます。
色選び
サファリジャケットの色味にも様々なものがあります。
私のおすすめの色は、オリーブ・カーキ・ネイビーです。
ネイビーを選ぶと、アイテム自体は無骨なのに洗練された印象を与えますので初心者向きです。
私のイチオシであるオリーブやカーキを選ぶと、サファリらしい無骨な雰囲気がそのまま味わえて素敵です。
これらどの色を選んでもコーディネートには困りませんので、ぜひ気に入った色のアイテムを探してみてください。
合わせるアイテム
サファリシャツジャケットをコーディネートに取り入れるとそれ以外のアイテムとの組み合わせも容易になります。
インナーはカットソーでも良いですし、シャツを重ねて着るというのは実践している人が少ないので差別化になります。
シャツと合わせる場合は、インナーを襟なしのバンドカラーシャツを選ぶと「こなれ感」が出てさら素敵に見えます。
ボトムスも基本的に何を持ってきてもまとまります。
ジーンズは何でも合いますが、ホワイトジーンズを合わせてあげると爽やかさがプラスされてコーディネートの完成度が高まります。
グレーのトラウザーパンツと合わせるのは、おしゃれな方がよく実践している素敵なコーディネートですのでぜひ挑戦してみてください。
このように、ほとんど何にでも合わせることの出来る懐の深いアイテムです。
ただし、間違っても上下サファリスーツでコーディネートはしないでくださいね、それでは本当の冒険家になってしまいますので。
ワードローブで特別な存在感を放つアイテム
中身を知るとイメージと違って使いやすそうと感じてもらえたでしょうか?
シャツの持つきれいめ感と、サファリの持つ粗野感という相反する2つの性質を同時に兼ね備えた優秀なアイテムがサファリシャツジャケットです。
意外と様々な場面で活躍し、他のものにはない魅力がたくさん詰まったアイテムなので、持っておくと非常に重宝します。
モードの帝王と呼ばれたイヴ・サンローランが愛したアイテムというのも納得できる気がしますよね。
前回ご紹介したニットジャケットと今回のサファリシャツジャケットの2つのジャケットを持っておくと、これだけでほとんどのコーディネートに対応できるので大人のメンズファッション基本アイテムと呼べます。
これまで色々なアイテムを試してみてはしっくりと来なかった方でも、ぜひ一度チャレンジしてみて欲しいです。
この2つの基本アイテムは、どんな方でも自分で再現できるよう配慮したものだけに絞りましたので、優先的にワードローブに加えてみてください。
ファッションを楽しむためにもジャケットをもっと活用して欲しいと願っています。
ぜひ参考にしてみてくださいね!