カジュアルファッション

大人のジャケットの選び方とは?万人向けアイテムのニットジャケットをまずは揃えよう!

2018年10月3日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

猛暑も落ち着きだいぶ涼しくなってきましたね。

上に何か羽織りたくなる季節となりました。

大人のメンズファッションは、色々なアイテムを使ってコーディネートを組み立てます。

その中でも、人に与える印象の大きい「上半身に位置するアイテム」がジャケットです。

 

しかし、世の中には全部把握するのは不可能なほど、たくさんのアイテムがあります。

そのため、普通の大人はどんなジャケットを選べばいいのか、情報が多すぎて困ってしまう方もいるかと思います。

大人のメンズファッションの花形アイテムであるジャケットは、どんなものを選べばいいのでしょう?

 

アイテム数は重要ではない、使いやすいものだけを買う

雑誌やファッション業界の方たちは、かなりエッジが効いたアイテムを紹介し、様々なものを買い揃えておきましょうといった意見も発信しています。

ですが、普通の大人には合わせにくいアイテムも多くありますし、そんなにたくさんの数は要りません。

彼らはそれが商売ですので仕方ありませんけれども、一般人には奇をてらっていない普通のアイテムが使いやすいです。

それに、普段着るのに困らない必要な数だけあれば充分です。

 

今回ご紹介するアイテムは、人によって似合う似合わないがほとんどなく、どんな方でも自分で再現できるよう配慮したものだけに絞りました。

極論を言うと、これだけで様々なコーディネートに合わせられて他のジャケットが必要ないくらい厳選した基本アイテムです。

その基本アイテムは2つあるのですが、今回はそのうち1つをまずご紹介します。

 

たくさん数を買う必要がないぶん、可能な限り上質なものを選んでみてほしいです。

というのも、様々なアイテムのクオリティは、ある程度値段に比例しやすいのが現状になります。

特にジャケットやコートはそれが見た目にも伝わりやすく、素敵に見せるためにコストをかける価値がとても大きいからです。

 

もちろん、わけのわからないこだわりに過大なお金をかけるのは、私も好みではありません。

もしまだワードローブにジャケットがない方・これから買い換える予定のある方は、ぜひチェックしてからお店に行ってみてほしいです。

 

まずは王道のネイビーテーラードジャケット

色んな媒体でも紹介されているので、認識されている方も多い「ネイビーテーラードジャケット」が大人のメンズファッションにはおすすめです。

スーツでも使われているような定番アイテムですね。このアイテムをカジュアルシーンで使うとなると気をつけるべきポイントがいくつかあります。

 

色選びは明るさを取り入れる

他の色じゃダメというわけではないですけれども、大人の雰囲気に合致しやすく他のアイテムとの組み合わせも容易ですし、清潔感を出しやすいので、やはり最初に選ぶべきはネイビーです。

たまに黒ジャケットを着ている方もいます。

ところが、かなり慎重にアイテムを選ばないと、気取った雰囲気でキザに見えやすく、他のアイテムとの組み合わせの難易度も上がります。

黒コーディネートは着る人を選ぶので、コーディネートに自信がないうちは避けたほうが安全です。(おしゃれな方が着ると素敵ですが)

 

ネイビーと一言で言っても、様々な色があります。

スーツで使うような「黒に近い濃紺(ダークネイビー)」だと、カジュアルファッションにはなかなか合わせづらいですね。

カジュアルシーンで使いやすいのは、「やや青みがかった明るさのあるネイビー」です。

普段ビジネスシーンで使われているような色味を選ばないのが大切だと感じます。

 

アンコン仕立てを選ぶ

上述の通りテーラードジャケットはスーツにも使われており、そういったビジネスシーン向けのものには裏地・芯地・肩パットが入っていることが多いです。

それはそれで、体型補正の効果があり、男性らしいシルエットを作るのに役立ちます。

反面、非常に堅い雰囲気となり、リラックス感が出にくく、カジュアルシーンでも仕事着を着ているように見えやすいです。

そのため、そういった裏地・芯地・肩パットが入っていない「アンコンジャケット」と呼ばれるものがカジュアルシーンでは使いやすくなります。

 

私は仕事柄、経営者等を含むいわゆる「お金持ちの方」と、これまで多く接してきました。

彼らにファッションについてのアドバイスを求められたり、中には自分で選ぶのは難しいから一緒に買い物に付き合ってほしいと、同行を頼まれたりしたこともあります。

実際に彼らのファッションでの悩みを聞いていて感じるのは、「これまでの思い込みがコーディネートの足を引っ張っている」ということです。

それは、「仕立ての良いジャケットとは、必ず裏地・芯地・肩パットが入っているため、アンコンジャケットは粗悪なもの」といった勘違いです。

このことは特に年配の方だと、誤解している方が今でも少なくないのですが、決してそんなことはありませんので、ぜひアンコンジャケットを見る目を変えてほしいなと思います。

 

もちろん、「裏地・芯地・肩パットが入っていれば全てカジュアルシーンで使えない」なんてことはありません。

けれども、慣れていない方でもコーディネートしやすく、比較的難易度が低いほうを私はよく提案します。

彼らのような「服にお金はかけているのに、何故かジャケットがサマにならない」といった悩みの多くはこのことが原因です。

たしかに以前の高額商品の多くは、カッチリ感が強く、カジュアル向きではないものが多かったように感じます。

「お金をかけすぎたからこそ、おしゃれから離れていってしまった」というのは皮肉なことです。

しかしながら、「やたらとお金をかけるだけでは、大人のファッションは素敵に見えない」という重要な教訓のようにも感じます。

 

また、「アンコンジャケットは使っている素材が少ないから、そうじゃないジャケットと同じような価格はおかしい」と主張する方も一定数います。

その他にも、「ポリエステル等の化学繊維を使用した”天然繊維100%じゃないジャケット”は安くて当然」という意見もまだまだ見られます。

気持ちも分からなくはないですが、考えてみれば主張がおかしいことはすぐに理解できます。

 

そういった方たちは、コンサートに行って「使用している楽器が少ないから」と言ってチケットの値段を安くするべきだと訴えるでしょうか?とても美しい絵画を見て「使用している絵の具が少ないから」と言って価値が低いと主張するでしょうか?

どちらも間違っていることは明白ですし、それはファッションにおいても同じことです。

本質的にアイテムの素材や価格そのものは、その人のおしゃれを担保してくれるものではないことを忘れないようにしたいものですね。

 

パッチポケットがリラックス感が出やすい

「ポケット」も実は、ジャケットの雰囲気を大きく変える要素の1つです。

通常スーツで用いられているジャケットのポケットは「フラップポケット」と呼ばれる蓋のあるタイプのものを採用していることが多いです。

ところが、これも堅苦しい雰囲気になりやすい要因です。

おすすめは「パッチポケット」と呼ばれる「別布で貼り付けた形となる、蓋のないタイプ」のポケットです。

パッチポケットはリラックスした雰囲気を出しやすく、カジュアルアイテムによく馴染みます。

 

ニットジャケットが初心者向き

アンコンジャケットにも細かく分類すると、様々なタイプがあります。

最初の一着には、「シーンを選ばないオン・オフ兼用できるようなタイプのもの」を勧められている方もいます。

そういった意見も理解できますし、実際私もそういったタイプのジャケットも持っていますが、一般的にカジュアルシーンで使うことをメインとされる方がほとんどだと思いますので、リラックス感のある合わせやすいものが、より良いのではないでしょうか。

 

私のおすすめは「ニットジャケット」です。

形はテーラードジャケットなのに堅苦しくなく、リラックス感があるので、非常に使いやすい特徴を持っています。

そのため、サッと羽織れる気軽なものとしても重宝します。

 

よくそういったアイテムに「カーディガン」がおすすめされるケースって多いですよね。

ですが、実はカーディガンは「人によって似合う・似合わないがあり、体型を選ぶアイテム」でもあります。

そうしたカーディガンを選びにくい方にも使いやすいアイテムなので、カーディガンのかわりにニットジャケットを着用することができるのもポイントです。

 

つまり、ニットジャケットは「カーディガンの置き換えアイテム」としても機能します。

ぜひカーディガンを着るコーディネートの時に、カーディガンをそのままニットジャケットに置き換えてみてほしいです。

見事に調和して、着こなしのレベルを上げてくれることを実感できると思います。

 

ニットジャケットの素材は「ウール」「コットン」等様々なものがありますが、「季節感に合わせる」のがおすすめです。

涼しい季節はコットンを、肌寒い季節はウールを選択すると良いですね。

もしどちらか迷うのなら、より長い期間着ることのできる「コットン」をおすすめします。

 

リラックス感のあるジャケットとして、他のものを勧めている方もいます。

もちろんそれらのアイテムも良いでしょうが、ものによってはシルエットや素材の選び方の難易度が少し上がるため、万人に使いやすくおすすめなのはニットジャケットです。

 

選ぶ特徴は「特徴がないこと」

ニットジャケットは、「お店に置いてある状態では”つまらない”と感じるくらいシンプルなもの」を選んでみてほしいです。

単体で見て、目を引くような特徴が強すぎるものだと、他のアイテムと合わせるのが難しくなって汎用性がなくなります。

そしてなにより、すぐに自分自身飽きてしまうかもしれません。(無地ばかりというのもコーディネートの幅が狭くなるので、柄ジャケットも必要だと私は考えますが)

「特徴がないことが最大の特徴」くらいに感じるものが大人のファッションに相性がいいのは、アイテム探しのポイントですね。

 

そういったアイテムが真価を発揮するのは、他のアイテムと組み合わせて着た時です。

単体での特徴を抑えているからこそ、コーディネートしやすく、全体のバランス感も非常に良くなります。

 

ポイントさえ抑えれば、あとは組み合わせるアイテムを選びません。

「ブルージーンズ」「ブラックジーンズ」「ホワイトジーンズ」等の「デニム」に合わせると、まとまりが良く休日ファッションにピッタリです。

「トラウザーパンツ(スラックス)」に合わせて更にきれいめにしてみても、ニットジャケットのきれいな雰囲気の中にある「リラックス感」がビジネスライクな印象にならず、コーディネートの完成度を高めてくれます。

「グレーのトラウザーパンツ」と合わせたビジネスカジュアルは、私もよくコーディネートとして用いますが、他のもっと気合の入ったジャケットを合わせた時よりも、周りの評判も良いのでおすすめです。

その他、どんなアイテムでもバランスよくまとめてくれる「懐の深いアイテム」がニットジャケットになります。

 

自分の相棒となるようなジャケットをワードローブに加えよう!

どんな方にも似合いやすいアイテムですので、ご紹介したポイントをおさえたものを選べば、さらに素敵なコーディネートを実現できます。

「テーラードの持つカッチリ感と、ニットの持つリラックス感という”相反する2つの性質”を同時に兼ね備えた優秀なアイテム」がニットジャケットです。

様々なシチュエーションに対応できるアイテムのため、まずは最初の一着として持っておくと力を貸してくれる場面も多いのではないでしょうか。

 

誰でも簡単に着こなせる2つのジャケットのうちの1つ、ニットジャケットをご紹介しました。

もう1つもまた改めてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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