こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
チノパンは大人のファッションにも相性が良くて重宝しますよね。
中でも「ベージュチノ」は、アイテム特有の「柔らかい雰囲気で気取った印象を与えない」魅力があります。
私も今季、とても素敵なチノパンに新調しました。
目次
INCOTEX(インコテックス) / ベージュチノパンツ
私が今季新たに購入したのは、イタリアのパンツ専業ブランド「INCOTEX(インコテックス)」のチノパンツです。
インコテックスはトラウザーズのイメージが強いかもしれませんが、チノパンも有名で、ハイクオリティなものを毎年手掛けています。
「アメカジ」的なアイテムを連想するチノパンも、インコテックスのフィルターを通すと、また違った印象となって面白いですね。(私はアメカジも好きですが)
男らしい無骨な感じではなく、上品で洗練されたアイテムに仕上がっています。
製品洗いをかけたコットンギャバ
コットン素材のギャバジン(綾織り)生地で、「ほんのりと微光沢感」がある上品なチノパンです。
コットンギャバ素材に「製品洗い加工」を施すことで、ナチュラルな雰囲気になっています。
それによって、大人っぽさの中にリラックス感が共存して、「こなれ感」が生まれているのがインコテックスらしい表現ですね。
ギャバ素材は耐久性にも優れているため、デイリーユースとして気軽に使えるのも嬉しいポイント。
背面にもこだわりの「Vスリット」と「両玉縁バックポケット」
チノパンの背面にもこだわりがあります。
腰部に「Vスリット」が入っていることによって、屈んだ時などにも突っ張る感じを受けず、動きやすさに優れています。
バックポケットは、手間はかかるが品の良さが表れる「両玉縁」仕上げです。
バックポケット上部には「INCOTEX」の文字の刺繍と、金属製のエンブレムがあります。
履いた時に分かる、ヒップのパターンが美しいのも「さすがインコテックス」といえるものですね。
「ヒップからレッグラインにかけての繋がりの良さ」は、チノパン以外でもインコテックスのボトムスはどれも体感できます。
イタリア本国でも人気の定番「パターン30」で美しいシルエット
ファッション好きにファンが多いのが、イタリア本国でも人気の高い定番の「パターン30」です。(別名「30モデル」と呼ばれることもありますね)
とにかく美しいシルエットで、インコテックスのラインナップにおいても「名作」と呼べます。
極端に細すぎることのない綺麗なテーパードシルエットは、大人のボトムスに相応しいものですね。
チノパンにセンタープレスが入っているのも、品の良い大人っぽさに一役買っていると感じます。
しかし、これまでの私の経験上、インコテックスのセンタープレスは、あっという間に取れてしまいますね。(とはいっても、インコテックスに限らず「形状記憶加工」されていないセンタープレスはどれも同じようなものですけど)
そのため、定期的にアイロンでプレスし直すしかないと思います。
少しでも楽にアイロンプレスするためのポイントとしておすすめなのは、洗濯する時に「パンツをセンタープレスに合わせて折りたたんだままネットに入れて洗濯する」ということです。
そうすることで少しでもセンタープレスが取れてしまうことを防ぐことが出来ます。
さらに付け加えるなら、「洗濯の脱水時間を極力短くする」というのもポイントでしょうか。(洗濯機の一番短い脱水時間で良いと思います)
もし、自力ではセンタープレスを復活させられなくなってしまったら、クリーニング店に持ち込みプロの力に頼るのが良いでしょう。
その際、「センタープレスを強めにお願いします」と伝えておくと念入りにやってもらえるはずです。
全体的に落ち着いたディテール
大人のボトムスらしく、全体的に落ち着いた印象のディテールです。
フロントはジップフライ仕様のため、容易に着脱できます。
ちなみに、インコテックスのチノパンにはボタンフライ仕様のものもあり、モデルによって分かれますね。
洗練されたチノパンなのでコーディネートに取り入れやすい
野暮ったいイメージを持たれがちなベージュチノも、選び方に気を配って洗練されたアイテムを取り入れれば、幅広いシーンのコーディネートに活躍してくれます。
シャツと合わせてあげると、休日らしいリラックス感がありながら、大人の「きちんと感」も同時に表現できるので便利です。
ジャケットなどに合わせてあげても、ベージュチノが持つ「気取らない印象の柔らかさ」がコーディネートのバランスを取ってくれます。
季節を問わず大活躍する、通年で使える頼れるアイテムです。
ただし、サラッとした素材感の生地のチノパンであれば、起毛感の強いニットなどと合わせると「それぞれの素材感・生地感がチグハグな印象を与える」かもしれないので、場合によってはバランスが悪いかもしれませんね。
そうした起毛感のあるアイテムと合わせる場合は、同じく温かみのある素材のチノパンを持ってきてあげるのがバランス良いと思います。(これは他のボトムスでも同様です)
したがって、秋冬には「起毛感がそこまで強くないニット」だと、うまく馴染んで素敵に着こなせるのではないでしょうか。
具体的には、「ローゲージニットだと難易度が高く、ハイゲージニットだと難易度が低い」と私は目安にしています。
このことは、ジャケットなどの他のアイテムでも同様です。
「フランネル」や「コーディロイ」などの「起毛感・重量感」のある秋冬物には、ちゃんとそれらに合った季節感のボトムスを選ぶ必要があると思います。
もちろん、春夏物に関しても、逆パターンなだけで理屈は同じことです。(だから上の画像のコーディネートで使っているジャケットは、今回のチノパンの素材感に合わせたサラッとした生地のシャツジャケットを用いています)
やはり「季節感」「素材感」というのは、ファッションにおいて非常に大切なことなので、忘れず気を配ることが重要ですね。
大人の着こなしに活躍するベージュチノ
ベージュチノをこれまであまり活用してこなかった方も、ぜひ一度上質なものを試してみてもらいたいです。
「柔らかい雰囲気で気取った印象を与えない」といった魅力は、他のボトムスにはないベージュチノ特有のものですから。
先入観が崩れ、その使いやすさが実感できると、ワードローブには欠かせないものになると思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね!