ファッション分析・考察

「買うべき服」と「買うべきではない服」を見分けよう!【後編】

2018年9月20日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

前回、「買うべき服」と「買うべきではない服」を見分けるポイントについてご紹介しました。

「買うべき服」と「買うべきではない服」を見分けよう!【前編】

今回も、前回に引き続き、服を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

 

同一ジャンルばかりたくさんはNG

好きなジャンルのアイテムがあっても、そればかり買い集めるのは避けたほうが良いと思います。

これは、ファッションにハマり服が好きな方ほど多いので要注意です。

 

例えばジャケットが好きだとして、そればかり大量に何着も持っていても、全部まんべんなく着ることは出来ませんよね。

必ず着る頻度に大きな差が生まれますし、中にはほとんど着ていないものもあるでしょう。

それではワードローブが煩雑な中身へとなってしまいます。

 

他にも、ジーンズorトラウザーズばかり集めたり、スニーカーor革靴ばかり集めたりする等、まわりに思い当たる方っていませんか?

服を買うことだけで所有欲を満たして、それだけで終わりにしてしまうのは非常にもったいないです。

 

着ない服を買い集めるのは、「ファッションでおしゃれをする」のが好きなのではなく、「単に服を買い集めることが好きなコレクター」です。

コレクションすること自体が目的なら構いませんが、着ることが目的なら、もう一度買う理由を思い出してみるべきだと感じます。

多くの一流ファッションデザイナーも、服を買い集めることに対して、「おしゃれから遠ざかる行為」と否定的ですので、同一ジャンルで他のアイテムが欲しい時は、今持っているものを処分してから買うのがおすすめです。

 

現実的なシチュエーションのみ考える

服を見ている時に「この服、持っていたら使うシーンによって便利かも」と思ったことはありませんか?

ですがよく考えてみてください。本当にそんな状況は頻繁に来るのでしょうか?

本当にそういったシーンが多い方であれば、これまで既に必要となり、TPOに合わせた服を持っているはずです。

 

最近雑誌等でも多い「シーン別コーディネート特集」も全ての方に必要ではないため、「持っていないと不安」と慌てて買う必要はないですよね。

定期的に来るオケージョン(行事)があれば、定番品を買い換える行為はしてもいいでしょうが、そうでなければ必要な時が来たら買いに行くのが健全だと感じます。

 

色違い・リバーシブル

良さそうに見える服の色選びで迷った結果、決めきれなくて「色違い」で購入した経験は、多くの方があると思います。

けれども、そういう時って結局は、最終的に気に入った色のほうばかり着てしまいますよね。

 

このことを避けるためにも、色を悩んでいる最中に、結論が出ないまま服を買うことはやめるべきです。

悩み抜いて1つを選び、それでも色違いが自分のコーディネートに必要と思ったら、あとで買えばいいのではないでしょうか。

 

それと、更に慎重に選ぶべきは「リバーシブル」のアイテムです。

「2面使える」ので一見便利そうに見えますけれども、そこに惹かれるのは危険だと思います。

 

両面とも相当気に入って購入するのであればいいですが、たいていの場合は「どちらか片面だけ」しか着ませんよね。

そうした理由から、「リバーシブルが便利そう」という理由だけで購入するのはおすすめしません。

 

トレンドもの

トレンドについては色々な意見があると思います。

私個人はトレンド否定派ではありません。

むしろ取り入れることについては肯定派です。

 

「大人のファッションにトレンドものは似合わない」と主張されている方も多くいますが、それも理解できますし一部は事実だと感じます。

肝心なのは「トレンドとの距離感」です。

トレンドを全て受け入れる必要は全くないため、自分のスタイルに合わないと感じたらスルーするのが良いと思います。

 

トレンドにも2種類あり、「早く流れていくトレンド」「緩やかなトレンド」があります。

「早く流れていくトレンド」はすぐに廃れますから、無理して取り入れようと焦る必要がありません。

こういったものは、トレンドに敏感な「若者世代」に任せるのが良いのではないでしょうか。

対して「緩やかなトレンド」は比較的万人受けしやすく、中には長年かけて定番化するものもありますので、普通の大人にはこちらのほうが向いていると言えます。

 

「トレンドなんて無意味だから無視!」と最初から決めつけるのはもったいないですし、実は本人が気がついていないだけで、現実的には不可能に近いです。

というのも、トレンドとは何も分かりやすいものばかりではありません。

ベーシックだと思えるアイテムも、その時の時代感に合わせた「デザイン・シルエット」となっており、よく見ると異なっていますよね。

それらが違うだけで着た時の雰囲気も変わり、新鮮な気持ちで着られるので、よりファッションを楽しむことができます。

 

そして個人の趣味嗜好がどうであれ、過去と現在とでは似たようなアイテムでも、時代を反映し全く同じものはショップに行ってもなかなか取り扱っていないため、実際のところ大きな意味でのトレンドからは逃げられません。

どうせ逃げられないのであれば、そのことを悲観的に捉えるのではなく、「次はどんな時代が来るのか」と楽しみにしながらトレンドと付き合っていくほうが有意義ですよね。

そう考えるとトレンドは悪いものではないように感じませんか?取り入れるとしても部分的に取り入れるくらいで全く問題ないと感じます。

 

つまり、トレンドは「付かず離れずの距離感」が大事で、「若者世代」みたいに全身取り入れるのは避けるのがおすすめです。

我々大人は、うまくトレンドと付き合っていきましょう!

 

買い物において、全てを一瞬で判断するのは難しい

前回と今回の2回にわたって、「買うべき服」と「買うべきではない服」の見分け方についてご紹介しました。

これら全てを短時間で判断するのは難しいですし、する必要もありません。

じっくりと時間をかけて考えてから購入するほうが失敗は少ないのですので、少なくとも「即決買い」は避けたほうが良いと感じます。

自分が自分自身のスタイリストとなって素敵な服を選べるよう、洋服の買い物が上手くできるようにいたいものです。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

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