こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
世の中には数え切れないほど多くのファッション指南本がありますよね。
本当に様々な方が出されていて、それぞれが個性あふれる主張をされています。
そんなファッション指南本との向き合い方について今回は考えてみます。
目次
ファッション本は「真偽が不明なもの」も存在する
そもそもファッション指南本について私は全く否定する気はなく、むしろファッションに不慣れな方が「これからファッションのことを勉強してもっと楽しんでみよう」とする機会として大切だと感じています。
私も昔から男性・女性向けに限らず、雑誌なども含め色々なものを読んできました。(毎月女性向けファッション雑誌の発売を楽しみしていた愛読者です。個人的には女性誌のほうが読んでいて楽しいとすら感じます)
この経験から言えるのは2つあります。
「どれも参考になる」ということと、「特定の著者にのみ頼るのは危険」ということです。
どの本も参考になることが書いてあり、「そういう見方もあるのか、なるほど」と思わせられます。
そして、それと同時に「本当にそうなのかな?」と疑問も持ちます。
これは当然といえば当然で、特定の著者が書かれているから個人の意見で成り立っています。
その中には真偽が不明なものが存在するのも仕方がないです。
本に書かれてあることは純粋に「内容」を参考にしよう
このことを前提で向き合わないと良い結果とならないことも多くあります。
これまで出会った方の意見を聞いていると、特定の人の主張にのみ基づいた考えが多く、そのことで誤解が生じてしまっているケースが度々ありました。
「それは違う」という意見の根拠が「だって○○さんが言っていることと違うから」という具合にです。
意見を照らし合わせる考え自体は間違っているとは思いませんが、それだけでは論理が破綻しています。
大切なのは「誰が発言していたか」ではなく、「何を発言していたか」です。
本来であれば、意見の内容は発言者によって真偽が左右されるべきではありません。
どんな情報も「参考にする」のであって「妄信する」のではない
よく小さい頃、親から「1つの新聞に書かれていることが全て正解とは限らない。だから先入観を持たずに色んな新聞を読んで多方面から物事を考えなさい」と言われました。
書かれてあることが全て正しいなんて保証はないのに、人は初めて知ったことは何故かそれこそが正解だと信じ込みやすく、そしてそれ以降情報のインプットが難しくなってしまいがちです。
人が書いてある以上、書物というものは全て同じですのでファッション指南本だってそうです。
指南本の著者の方がファッション(特にルールがあるスーツスタイル)に本当に造詣が深いなんて保証はどこにもありません。
正直、書かれてあることがその著者の妄想に基づいているとしか思えないようなものも中にはあるので、盲目的に全てを真に受けてしまうのはとても危険です。
そしてそれを信じ込んでしまった人は、そこに書かれている以外のこと・主張から外れているものには全く聞く耳を持たなくなってしまうので、さらに偏った思想・ファッションになっていってしまいます。
そうすることにより、その人のファッションというのはある一定の範囲の中でしか再現できないため、本来は存在しないルールに無意識に縛られてしまうのが問題です。
そんな枷になるものがある状態では、その人のファッションの幅を狭めてしまい、コーディネートを難しくしてしまう原因となります。
自分が好きなファッションをすることは全く問題ないですけれども、本当はもっと楽しめたはずのものを自分自身によって機会を失うのはもったいないことです。
やはり、どんな情報でも「参考にする」のであって「妄信する」ものではないですよね。
1つのことに執着せず視野を広く持ってファッションをもっと楽しもう!
誤解や先入観というのは、ファッションにも与える影響が大きくなります。
それを承知の上で指南本と向き合わないといけない重要性が伝われば幸いです。
一部の指南本のように極端な意見というのはセンセーショナルな内容に感じるので、多くの人の目に新鮮に映り、まるで正しいもののように錯覚するのだと思います。
どんなに有名な方や指南本が主張しているからといって、その全てが正しいとは限りません。
だからこそ、どんな情報も事実をいかに自分の考えや認識の中で精査し本質を見抜けるかが大切です。
特定の人物の意見にだけ執着せず、常に色々な方の意見に耳を傾けてみましょう。
それにより視野を狭めることなく、ファッションをもっともっと楽しめるはずです。
ぜひ参考にしてみてくださいね!