ファッション分析・考察

ファッションコーディネートを格上げするポイントは素材感の合わせを意識すること!

2020年3月26日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

ファッションにおいて、印象を左右するポイントっていくつかありますよね。

「あの人の着こなしは素敵で、とても洗練されて見えるな」と感じる時には、そこには何かしらの差別化があるものです。

パッと思いつくのは、「アイテムのデザイン・シルエット・色使い」等ではないでしょうか?

もちろん、そうした要素も大切ですけれども、さらにワンランク上の着こなしを表現したいのであれば、他にもコーディネートで気を配るべき重要なポイントがあると感じます。

 

着こなしを格上げするポイントは「素材感のミスマッチ」を防ぐこと

ファッションが苦手な方・不慣れな方のコーディネートを見ていると、ある共通項が見えてきます。

それは、「素材感のミスマッチ」ですね。

原因としては、「ファッションは大人っぽいのが良いらしいから、カジュアル感を抑えよう。デザイン・シルエット・色使いに気をつけよう」と考え、コーディネートで使用しているアイテムの「素材感」にまで気を配れていない、というものが考えられます。

 

ファッションについて楽しみだしたばかりのような方が、せっかく様々なことを理解して吸収したのに、「あと一歩足りない、なんか惜しいコーディネートなんだよな」と周りの人から評価されないのは、非常に残念な事ですよね。

「ショップの店員さん等を参考にして、同じようなアイテムのものを組み合わせているのに、自分が再現すると何か違うように感じる」と、私の周りにも、そういう悩みを持っていた方がいました。

そうした場合、まず疑ってみると良いものの1つが素材感ですね。(他にも自分の「髪型」など、さらに重要な要素もありますが今回は割愛します。ちなみに、女性の場合はそれにプラスして「メイク」もです)

 

例えば、「リネンのジャケットに対して、フランネルのパンツを合わせている」といった、「あまりにもかけ離れている」と感じるような素材感の合わせ方だと、「何だか季節感もよく分からないし、チグハグに感じるな」と受け取られやすいはずです。

その結果、洗練された印象には繋がらないのが問題になります。

 

こうした「素材感の重要性」は、ファッションに詳しい方なら、皆が同様のことを口にしているのが現状です。

それだけに、もはやセオリーと言えるくらい、「アイテムの素材感を合わせる」というのが大切な事と認識を持つべきだと感じます。

 

「見る人に理解力を求めない素材合わせ」が簡単で再現しやすい

あえて素材感の違いを出した「作為的な着こなし」というのも、あるにはあります。

しかし、かなり「受け手側(見る側)の理解力」が求められる着こなしですよね。

 

それに、着こなしが上手ではない方が突然、非常に作為的な着こなしにチャレンジしたら「なんかチグハグな印象だな」と周囲の人から思われてしまうかもしれないので、不慣れなうちは、セオリー通り「素材感をマッチさせる方向性で装う」方が安全だと感じます。

そのアプローチの仕方について、なんだか難しく感じてしまう場合は、「どれと、どれが最もマッチしているかな」と考えるよりも、とりあえず「季節感から外れていると感じる素材のものを合わせない」「なるべく素材感を同じようなものに合わせる」くらいで良いのではないでしょうか。

ファッションにおいて「加点すること」よりも、「減点しないこと」のほうが、意外と印象的には良いものですし。

 

だからこそ、「ウールパンツを履いている時は、トップスには普通のTシャツよりも、ウール素材のニットソーを着てみる」みたいに最初は考えてみるのがおすすめです。

そうしたほうが、「こなれ感」も表現しやすくなると思います。

これが出来るようになるだけで、「普段やっていたコーディネート」が急に見違えるようになるくらい洗練されて見えるから、ファッションって本当に面白いものですね。

 

「素材感を少しだけズラして合わせる」のがポイント

素材感の合わせを意識した着こなしにおいて、もう1つ大きなポイントがあります。

それは、「素材感をピッタリ同じに合わせすぎない」というです。

 

「素材感を合わせろ、と言ったのに矛盾している」と思われるかもしれませんね。

けれども、結構重要なことなので、理由をご紹介します。

 

例えば、「コーディロイのジャケットに、コーディロイのパンツを合わせる」といったコーディネートだと、「なんだかクドすぎるファッション」だと感じられますよね。

他にも、「毛足の長いウールのトップスに、同じく毛足の長いウールパンツを合わせる」なども同様です。

 

つまり、「素材感がピッタリ過ぎると、わざとらしいファッションに見えてしまう」ことに繋がるんですよね。

これを防ぐためにも、「素材感を少しだけズラして合わせる」のが大切なポイントになります。

 

具体的には、「フランネルのジャケットを着ている時は、パンツにはサキソニーを着用する」などです。

同じ「ウール素材」のものでも、素材感をピッタリと同じにするのではなく、少しだけズラして合わせてあげることで、こなれた感じの印象に変わります。

したがって、「素材感の合わせ」を考える際には、「季節感は同じだけれども、全く同じ素材はなるべく用いない」と考えてみるのがおすすめです。

 

ちなみに、コーディネートでの素材感合わせに迷った時は、「コットン(綿)」のアイテムを用いてみるのが簡単だと感じます。

合わせるアイテムの対象が、リネンだろうと、フランネルだろうと、コットンであれば比較的どんなものにも調和してくれるからです。

それゆえ、コットン素材のジャケットやパンツをワードローブに加えておくと、困った時に助けてくれて便利ですね。

 

素材感をうまく利用して着こなしをレベルアップさせよう!

ファッションでは「デザイン性」や「配色」、または「着た時のシルエット」にばかり注目しがちですが、それだけが全てではありません。

各ブランドなどがリリースするアイテムの付加価値として、「生地感・素材感」へのこだわりがあることが多いのは、それの重要性をよく理解しているがゆえのはずです。

洗練された印象を与えられる人は、素材感をうまく表現できる人なのだと思います。

着こなしをもっと素敵にさせるためにも、アイテムの素材感にまで気を配ってみるのがおすすめです。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

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