こんにちは。
ファッションアナリストの七理悠介です。
スーツスタイルにおける着こなしは、使うアイテム自体は決まっていてシンプルなだけに奥が深いですよね。
スーツやシャツの着こなしに興味が出てくると、多くの方が一度はオーダーという選択肢も考えると思います。
オーダー品への記事のリクエストをいただくこともあったので、今回はオーダーメイドの意義についてご紹介します。
目次
スーツやシャツのオーダーメイドは既製品よりも良いのか?
スーツやシャツには、オーダー派と既製派に好みが分かれます。
そして、この2つの間でどちらが良いのか度々論争も起こりがちです。
オーダーメイドの特徴は、以下のようなものが挙げられます。
【メリット】
- 自分の体型に合った仕立てができる。
- 自分の好みの生地やデザインが選べる。
- 細かな部分にまでこだわりが詰められる。
【デメリット】
- 価格が高くなりがち。
- 完成品が見られないで購入しないといけない。
- 仕立てられるまでに時間がかかる。
それに対して、既製品の特徴は反対の内容となります。
【メリット】
- 価格が比較的安価なものも多い。
- 製品が完成された状態を見て購入することができる。
- その場ですぐに購入して帰ることができる。(お直しがあるものを除く)
【デメリット】
- 体型によっては合わないこともある。
- 生地やデザインは用意された中から選ばないといけない。
- こだわりがある場合でも実現が難しい。
これらのことを考慮すると、その人の背景によって異なるので、どちらがいいかは一概には言えない現状です。
オーダーメイドへのアプローチの仕方
私自身、これまで多くのオーダー品を試してきました。
オーダーにもいくつかの種類があり、パターンオーダー・イージーオーダー・フルオーダーなどで、順に価格も高くなります。
一般的にほとんどの方がパターンオーダーで充分対応できるので、まずはオーダーの中でも比較的安価なパターンオーダーを試してほしいですね。(私はフルオーダーは経験ありませんので詳しくはご紹介できません)
その上で個人的な考えとしては、スーツであれば余程体型に合わない(スポーツ体型など)という場合を除いて、既成品でも充分素敵に着こなすことが可能です。
もしくは、吊るしのスーツを少しお直しするだけで対応できるので、それでも大丈夫だと思います。
というのも、現在のトレンドを考えると一時期のようなタイトな着こなしは、スーツスタイルにおいても主流ではなくなってきています。
そのため、全てがピッタリと体に沿うようなシルエットでなくても、それはそれでモダンな雰囲気となって見せてくれます。(当然、全てにおいてゆとりがあると洗練された印象とはならないので、ポイントは押さえた作りであることが条件です)
オーダーメイドを試すならまずはシャツがおすすめ
スーツとは違ってシャツはオーダーのほうが良いと、これまでの経験上感じています。
シャツの場合、体型に合っていないのがはっきりと見て取れるので、その人の体型に合わせたオーダーメイドというものの意義が非常に高いです。
そういったこともあって私自身、ドレスシャツはオーダーメイドのものだけしか現在は着ていません。
一度オーダーメイドを試してみると、シャツは直接肌に触れることもあってか、スーツ以上に見た目も着心地も良くて手放せなくなります。
つまり、一度はオーダーをしてみたいと考える方にとって、スーツよりも先にシャツのオーダーメイドを試してみることがおすすめです。
そちらのほうが満足度が高い結果となるはずです。
本音を言えば、さらにお金に余裕があるのであれば、スーツのオーダーというものも一度は試してみて欲しいです。
やはり自分の体型に合ったスーツというのは素晴らしいものがありますし、既成品との違いはどこにあるのかを実際に作ってみないと想像では分からないでしょうから、とても良い経験だと感じます。
もちろん、トレンドはゆとりのあるシルエットだからといって、体型にピッタリと合ったスーツがダメなわけがありませんから、その点についても安心してもらって大丈夫です。
スーツスタイルにおいてもディテールの集積は大切
スーツやシャツのオーダーと聞くと、経験のない方には敷居が高いものだと感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
最近はお手頃な価格でオーダーできるお店も増えてきていますので、色々と試してみるのも楽しいと思います。
小さな違いのように感じることでも印象は大きく変わることが多いため、カジュアルだけではなくスーツの着こなしでもディテールへのこだわりは大事だと認識しておくべきでしょう。
洗練された大人のファッションは、細部にまで気を配ったディテールの集積によって差別化を図ることが重要です。
ぜひ参考にしてみてくださいね!