スーツスタイル

スーツの着こなしを洗練させるために「目的と心構え」を最初に設定しよう!

2019年3月25日

こんにちは。

ファッションアナリストの七理悠介です。

 

前回、多くの方のスーツの着こなしが洗練されていない原因についてご紹介しました。

どうしてスーツの着こなしが洗練されていない印象の人はとても多いのか?

ここが分かれば、あとはどうやって洗練された印象を与える着こなしを身につけるかですが、その具体的な方法の前に押さえておくべき重要なポイントがあります。

それは、「スーツを着るための心構え」です。

ここを飛ばしていきなりスーツスタイルを整えようとしても、「何故そうしないといけないのか?」が分かっていなければ付け焼き刃になってしまいますし、かなりの遠回りになってしまいます。

洗練されたスーツの着こなしを実現するためには、どういった心構えをしておく必要があるのでしょう?

 

何のためにスーツを着るのかをまず理解しておく

まず最初に心得ておくべきことは、「スーツを着る目的」です。

カジュアルであれば人によって服を着る意図はそれぞれで、本人の趣味嗜好に合わせても問題ありません。

なので、各々が好きなファッションをしていようが誰からも咎められることはないでしょう。(もちろん好感を持たれるかどうかは別ですが)

 

しかし、ビジネスにおけるスーツとなるとそうはいきません。

以前もご紹介した通り、ファッションは「社会性を映す鏡」です。

それを考えた場合、スーツには着こなしのルールがありますし、それから外れた格好をしていると社会性のない行為として非難されます。

 

つまり、カジュアルのように好きなファッションをするためのものではなく、主とする目的があった上で、そのための手段がスーツなのだと認識しておく必要があります。

カジュアルでこのような役割を持つファッションはありませんよね?特定のアイテムを身に着けていないとダメなものなんて無いです。

 

スーツが持つ社会的な機能

誤解を恐れずに書くと、スーツは「社会の中で、その人の役割を演じるための決まった衣装」です。

これは狭義でのスーツに限りません。

警察官が社会の中で認識されるには警察官の「制服」を着ていることが必要ですし、ファストフード店の店員さんも同様にお店の「制服」を着ている必要があります。

何故なら、そうした方々が仮にそれらの制服ではなく他の服を着ていたら、周りにいる人は「その人の役割」を認知出来ないからです。

 

そう考えると、その人の役割を認識するツールとしてファッションが機能している以上、ビジネスにおいてスーツはビジネスマンを認識するためのものでもあります。

これをまず理解しておくと、自分本位なスーツの着こなしが、いかに社会性のない行為なのかが分かってもらえるはずです。

 

そして、ここで難しさが生まれます。

ほとんどの場合、制服が設定されている職種は予め決まった制服を用意してもらえるものですが、スーツの場合は各人が自分で調達してこなくてはならないので、これが原因で人によって「スーツスタイルの洗練度合い」が全く違うものとなってしまいます。

 

おしゃれすぎても、地味すぎても、「洗練された印象」を与えない

これまでのことを踏まえた上でだと、目指すべきスーツスタイルが見えてきます。

まず、自分本位なおしゃればかりを目指すのは論外ですよね。

逆に、よくありがちなのは「とにかく地味なスーツ姿をすべき」といった主張です。

こういった意見をしている方はとても多いですが、こちらも実は問題があります。

 

というのも、ただ単に地味なだけでは、それは洗練されているわけではないからです。

単なる地味というのは、あくまで「ダサい印象」から「普通の印象」になっただけなので、これでは洗練されているとは言えません。

「それでも良い」という見方もありますが、地味すぎて周りとの違いを気づいてもらえないと、周りの人と比べるのに「ルックスやスタイルなどの身体的特徴」で勝負しないといけなくなります。

ファッションで差別化は何故必要?地味なだけのファッションは実は難しい!?

これだと、「スーツ姿で良い印象を与えられるのはイケメンばかり」なんてことになってしまいます。

ルックスやスタイル等に自信のある方はそれでもいいのかもしれませんが、私を含む「普通の大人」はそうはいきません。

 

ポイントは、「周りとの違いを気づいてもらうだけで良い」くらいの地味さからの脱却です。

これを意識して初めて洗練されたスーツスタイルが実現できます。

「おしゃれなスーツ姿」というと、もしかしたら軽薄に聞こえてイメージ悪いかもしれないので、「洗練されたスーツスタイル」を目標にするのが良いのではないでしょうか。

したがって、目指すべき方向性は「おしゃれすぎず、地味すぎない、洗練されたスーツの着こなし」なのです。

 

一部分にだけ気をつければいいほどスーツは簡単ではない

スーツスタイルは「スーツ・シャツ・ネクタイ・ベルト・靴・小物」で構築されています。

カジュアルファッションとは違い、スーツは使えるアイテムの自由度は低いです。

そのため、アイテムそのものでの差別化というのは、ほぼ出来ないでしょう。

 

よって、カジュアル以上に使えるアイテム全てに気を配らないと、スーツ姿で良い印象は与えることは難しくなります。

よく「○○にさえ気をつければ大丈夫」みたいな意見も見かけますが、一部分だけで成立するほどスーツは簡単ではありません。

 

「心構え」を整えたスーツスタイルを目指そう!

カジュアルとは違ってスーツにおいては押さえておくべき重要なことが多く、それらとどう向き合えばいいのか分からないと、結果として遠回りになってしまいます。

それに、洗練された印象というものは、「目的や心構え」がしっかりと設定できている人と、そうではない人とでは日常的な再現度が違ってくるはずです。

だからこそ、「何となく」でスーツに袖を通すのではなく、心構えまで整えてから着こなしたいものですね。

 

ぜひ参考にしてみてくださいね!

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